「洗濯スペースが薄暗いうえに狭くて使いづらい」
「夫のいびきがうるさくて眠れない」
「風通しが悪くて室内がジメジメしている」
など、住んでいる家や環境に対して、不便に思うことや不満に感じることはありませんか。

と考えているかもしれませんが、多くの家庭が住んでいる家に対して何らかの不満を持っています。
そして、その不満を解消する方法がリフォーム・増築なのです。
そこで今回は、よく不便・不満点として挙げられる点のリフォーム・増築ポイントについて紹介しています。
この記事をご覧いただくことで、家の不満点の解消方法がわかりますので、ぜひ参考にしてください。
1.不便なところ、不満な点がリフォームのポイント
「洗面脱衣所が狭くて使いづらい」
「何だか薄暗いので入浴するのが楽しみでなくなった」
浴室が広く明るくても、洗面脱衣所が狭くて薄暗ければ使いづらいものです。
また、家庭によっては洗面脱衣所に洗濯機もあるため、さらに狭さを感じます。洗面脱衣所が狭いことでストレスも溜まっていきます。
このように、多くの家庭では、住まいに対して不便なところや不満な点が出てくるものです。
- 浴室が暗い
- 洗面脱衣所が狭い
- 床暖房がない
- 収納スペースが少ない
- 部屋が狭い
など、他にもいろいろな不満があるでしょう。
しかし、住んでいればこういった不満が出ることは、ある種あたりまえのことです。
不便なところや不満な点は、生活向上・リフォームの原点になりますので、より快適な暮らしをするためにもポジティブに捉えるようにしましょう。
2.バスルームやトイレのリフォームは使いやすく
工事費用の多くを占めるのが設備工事費です。
キッチンや浴室、トイレなどの設備があり、設備費はどんどん膨れ上がっています。
これら設備工事をする場合は、老後のことも考えて内容を決めることが大事です。
そのため、多少コストが高くなっても、安心・安全に長く使える設備を取り入れることをおすすめします。
浴室をリフォームする際は、手足を伸ばして湯に浸かることができ、少し浅めの浴槽を選ぶといいでしょう。
これであれば、高齢になってもラクに入浴ができるためです。
浴槽の縁の高さは40cm程度が丁度よいと言われています。
高すぎると浴槽に入る際に足が引っかかり転倒する恐れがありますし、低すぎるのも問題です。
また、より安心して使えるように、滑りにくい床や転倒防止の手すり、段差がなく広めの出入口などの仕様にもする必要があります。
なかには、洗面脱衣所の寒さを防ぐために床暖房を設置する家庭もあります。
床暖房があれば、入浴後にすぐに体が冷えることもないため、快適に過ごすことが可能です。
ついでに、浴室乾燥機も設置をすれば、洗面脱衣所で洗濯物も干せますし、室内のカビ防止にもつながります。
3.高齢になっても使いやすいトイレ
浴室だけでなく、トイレをリフォームする際も、高齢になっても使いやすい仕様にしておくと安心です。
ドアは外開きにしたり、出入口は段差がなく幅を広くとったり、ウォシュレットや手すりはもちろん、冷えないように床暖房やヒーターなどを検討してもいいでしょう。
4.1人暮らしは「浴室」「階段」「防犯」のリフォーム対策が重要
現在、1人暮らしをしていてリフォームを検討している場合は、しっかりと安全対策を施しておきましょう。
家の中で事故が起きやすい場所は、浴室や階段です。
寝たきりになった場合は別ですが、そうでない場合は毎日階段の上り下りをおこなうため、急な階段だと危険です。
できれば、階段の勾配を緩やかにしたり、手すりを付けるなどして、安全に上り下りができるようにしましょう。
年を重ねるほど階段の上り下りがきつくなるため、早めに手を付けておくことが大事です。
4-1.防犯対策
1人暮らしで気をつけなければいけないのが、防犯対策です。
特に、高齢者の1人暮らしは空き巣や泥棒に目をつけられやすいため、施錠関係の防犯対策はもちろん、防犯ベルなどの設置も検討すべきでしょう。
ランニングコストはかかりますが、セキュリティー会社と契約するのも有効な方法です。
また、光は防犯対策に効果的ですので、家の外に人感センサー付きの照明を取り付けるのもおすすめです。
人が近づいただけで点灯するため、泥棒や空き巣を未然に防げます。
防犯対策については、1人暮らしだけの問題ではなく、家族で暮らしている人にも大きく関わる問題です。
多少のリフォームコストが必要だとしても、長く安心・安全に暮らしていけるように、安全対策には力を入れることが大切です。
自宅の安全対策がどこまで整っているか確認してみましょう。
4-2.風通しがいいと快適
快適な生活をするうえで、風通しのよさはとても重要です。
風通しが悪いと湿気も溜まりやすく、室内がどんよりとしてしまいます。
そのような環境で暮らすことは、人間の健康にもよいわけがありません。
また、風通しがよければ夏は冷房を使わなくても、涼がとれます。
家の風通しが悪い場合は、不要な壁や戸を取り払って、風通しをよくするためにリフォームをすることも検討してみるといいでしょう。
家中のあらゆるところに風が回るようになれば、快適な暮らしを実現できますし、省エネにもつながります。
風通しをよくするには、風の入る窓だけでなく、風が抜ける窓も必要です。
そのため、家の風通しの状況によっては、窓ガラスの増設も検討するといいでしょう。
リフォームや工夫で風通しがよくなれば、冷暖房機器が必要な期間も短くできます。
家計にも健康にもよいですし、心地よい時間を過ごせます。
4-3.床暖房は身体にやさしい
冬の暖房器具として、床暖房がおすすめです。
暖房も魅力的なのですが、温風を吹き出すため、床のホコリが空気中に舞い上がりますし、肌も乾燥してしまいます。
しかし、床暖房であれば温風を吹き出すこともなく、足元から暖めてくれます。
掃除の邪魔にもなりませんし、火災の危険性も少ないため、特に老後の暖房システムとして魅力的です。
場合によっては、こたつやストーブ、暖房との併用もできます。
家の風通しをよくして、リビングなどに床暖房を設置することで、1年を通して心地よい生活が可能です。
それぞれ、リフォーム費用もかかりますが、リフォーム効果を考えれば決して高いとは言えないでしょう。
5.家事をラクにするために
いかに家事をしやすくするかを考えてリフォームすることも大事です。
「キッチンの使い勝手が悪い」
「床の素材が汚れやすく、掃除もしづらい」
など、家事に関連する部分に不便・不満を感じている人は多いのではないでしょうか。
仕事は定年により節目がありますが、家事は生活していく以上、いつまでも続くものです。
そのため、今は元気でも、老後のことも考えて家事がしやすいリフォームを検討してみましょう。
家事がラクになれば奥さんも喜びますし、空き時間が増えるためいろいろなことができるようになります。
5-1.掃除がラクな素材にする
掃除をラクにするために効果的なことは、収納スペースを増やすことです。
壁収納など、収納スペースが多いほど、室内の家具を減らすことが可能で、掃除の時間を短縮できます。
室内に家具がたくさん出ていると、掃除がしづらいですし、わざわざ家具を動かして掃除機をかける部分も出てくるため、労力がかかります。
また、壁や床の仕上げによっても掃除のしやすさが変わってきます。
たとえば、床にカーペットを敷いている場合は、見た目はきれいですし、暖かさもあります。
しかし、ホコリやゴミが付きやすく、1度汚れてしまうとなかなかきれいになりません。
そして、ゴミやホコリだけでなく、ダニの問題もあります。そのため、カーペットの掃除はとても大変です。
カーペットではなく、昔ながらの板張りも、傷がつきやすく手入れも大変です。
かといって、ビニール床にすると、裸足で歩くと不快感がありますし、すぐに汚れてしまいます。
やはり、掃除がしやすく維持管理も比較的簡単なのは、フローリングの床です。
定期的にワックスをかければ、いつまでもツヤツヤできれいに保つことが可能です。
ナラやブナ、マホガニー、チーク材など、さまざまな素材があります。
リビング・ダイニングであれば、タイル張りや木の温もりを感じ弾力があるコルク材でもいいでしょう。
このように、壁や床の素材を替えるだけでも、掃除がラクになり、別のことに時間を使えるようになります。
5-2.洗濯機や洗濯コーナーの場所を考える

という人も少なくないのではないでしょうか。
キッチンの隅やベランダ、トイレの近くなどに洗濯機が置かれている家も多いようです。
洗濯機をもっと快適に使える場所に設置することで、よりラクに洗濯ができるようになります。
洗濯コーナーが明るく快適な場所になれば、毎日の家事も楽しくなるものです。
洗濯コーナーを増設する場合は、洗濯機の近くに専用の流しを設置すると便利に使えます。
手洗いや下洗いができ、すぐに洗濯機に入れられるため、床が濡れることも防げます。
さらに、浴室乾燥機も取り付ければ、天気の悪い日でも安心して洗濯が可能です。
もし、室内に洗濯物を干すスペースがない場合は、階段をうまく活用しましょう。
階段の上、踊り場部分は空きスペースになっていることが多いため、洗濯物の干し場として利用しない手はありません。
踊り場に窓があると、さらによいでしょう。窓がない場合は増設を考えるのも有効です。
ロフト収納をつくる場合は、一緒に増設すればリフォーム費用を安く抑えられます。
5-3.寝室を2つに分ければ快適で介護室としても使える
毎日を快適に暮らすためには、良質な睡眠をとれる環境が大事です。
夫婦の寝室が一緒の場合、
「夫のいびきがうるさくてぐっすり眠れない」
という不満を持っている奥さんは決して少なくありません。
夜中にいびきがうるさくて起こされてしまうため、毎日睡眠不足で日中眠くなってしまいます。
また、いびきではなく歯ぎしりがすごい場合もあります。
いびきにしろ歯ぎしりにしろ、うるさい音により睡眠を妨げられていることに違いはありません。
睡眠不足が続くと体調を崩したり、病気になる可能性もあるため問題を解決する必要があります。
このように、夫のいびきや歯ぎしりなどで睡眠時間を確保できない場合は、寝室のリフォームを検討するといいでしょう。
それまで使っていた寝室に間仕切りを付ければ、2つに分けることができます。
間仕切りは引き戸にすれば、必要に応じてワンルームへ戻すことも可能です。
夜寝るときは引き戸を閉めることで、いびきや歯ぎしり音を軽減でき、昼間は引き戸を開けて開放的に使用できます。
実際に、寝室に間仕切りを付けたことで

と喜ぶ奥さんは少なくありません。睡眠がしっかりと確保できることで、日中も気分よく過ごせるようになります。
5-4.2つの部屋を洋室と和室に分ける
寝室を間仕切りで分ける際に、それぞれのスペースの床素材や壁素材を変えてみてもいいでしょう。

というふうに、自分たちの好きな空間をつくることも可能です。
寝室が和室と洋室に分かれていることで、将来、夫婦のどちらかが寝たきりになったとしても、介護室としてそのまま利用できます。
もちろん、健康なうちは自分の好きな空間で寝ることが可能です。
間仕切りを付けたり、洋室と和室をつくるにあたり、それなりのリフォーム費用はかかりますが、快適な寝室空間をつくれますので、寝室に不満がある人は検討してみるといいでしょう。
夫婦お互いの睡眠の質がよくなり、日中のパフォーマンスもさらに高くなるはずです。
よく不便・不満点として挙げられる点のリフォーム・増築ポイントについて紹介しました。
あらためて、この記事で紹介した大事な点をまとめると、以下3点が挙げられます。
- 家の不満点は生活向上やリフォームの原点となる
- 今だけでなく将来を見据えてリフォームすることが大事
- リフォームをすれば快適で健康な暮らしを実現できる
この記事を参考にして、家の不満点を解消するようなリフォームをしてみてはいかがでしょうか。
私の体験談
家に対する不満を話し合うと言うと、なんとなくネガティブな印象を持ってしまうかもしれません。
そこで、ここが使いにくいと問題点を挙げるのではなく、
「ここがこうなったらもっと気持ちよく住めるのにな」
というポジティブな考え方で、家に対する問題点を洗え出して考えてみるというのを一つの手段です。
私が以前営業にお伺いしたお宅でも、お子さんが
「こんなお家だったら素敵だな」
という絵を書いて、それを基に住宅のあり方を考え直したというご家庭がありました。
ついつい家のリフォームと言うと、ご主人の意向が強く反映されたり、キッチンは奥様の意向が反映されたりする傾向にありますが、お子さんの意見を汲み取る酌み取ることも重要です。
また今現在の自分たちが使いやすいということだけではなく、今の自宅を終の棲家とするのでしたら、老後の自分たちが住みやすい家にするということもよく考えなくてはいけません。
その意味では、夫婦だけではなくお子さんの求めるものを入れてあげるというのも、リフォームプランを建てる上での、大変に重要なポイントになるでしょう。