リフォーム業者の中には、何よりも利益を増やすことを優先して考える業者があります。
見積書の中にさまざまな費用を隠しており、依頼主に余分な負担を強くことで業者の儲けを増やすのです。
ここでは、リフォーム業者の粗利益や利益を隠すテクニックなどについて、紹介しています。
この記事をご覧いただくことで、利益を隠している部分が把握でき、適切な価格でリフォームできるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
- 1 1.リフォーム業者は粗利益率の希望は30%〜40%
- 1.1 1-1.利益の源泉ともいえる粗利益。なんとかして粗利益を増やそうと考えている
- 1.2 1-2.気をつけたいリフォーム見積もりの「現場経費」と「諸経費」
- 1.3 1-3.現場経費とは円滑に工事をするための経費
- 1.4 1-4.リフォーム工事や新築工事では現場経費の算出は困難
- 1.5 1-5.現場経費を使って利益を調整している
- 1.6 1-6.リフォーム工事において諸経費の使いみちに注意
- 1.7 1-7.材料費を隠して諸経費や現場経費から目を逸らさせる
- 1.8 1-8.職人手間賃を不透明にして通常よりも上乗せしている
- 1.9 1-9.職人日当の相場は?
- 1.10 1-10.オリジナル商品を勧めるのは儲かるから
- 2 2.リフォーム現場監督の仕事内容と現場経費をチェック
- 3 私の体験談
1.リフォーム業者は粗利益率の希望は30%〜40%
リフォーム業者の中には、粗利益率の希望を30%〜40%としているところがあります。
現在のリフォーム業者の粗利益率や他業界と比べても高水準であり、粗利益率が高くなるほど依頼主の負担が大きくなる傾向です。
まずは、現在のリフォーム業者の粗利益率や目標設定について把握していきましょう。
1-1.利益の源泉ともいえる粗利益。なんとかして粗利益を増やそうと考えている
粗利益とは、売上総利益のことで売上高から売上原価を引いたものです。
リフォーム業者の粗利益は、売上から、木材やシステムキッチン、バスタブ、洗面台などの建材や設備機器、そして、工務店や下請け職人への手間代(人件費)などを差し引いた金額のことです。
リフォーム業者も、多くの社員に給料を支払い、安定した経営をしていかなければなりませんので、ある程度の粗利益を確保する必要があります。
もし、粗利益がまったく確保できない(赤字)場合は、すぐに倒産してしまうでしょう。
企業には、以下の5つの利益があり、粗利益の割合がどれくらいあるかは非常に重要です。
粗利益率(粗利益÷売上高)が高いほど、営業利益や経常利益、当期純利益も高くなる可能性があるため、多くの会社が粗利益率を気にしています。
リフォームにおける5つの利益
- 粗利益(売上総利益):売上高から売上原価を差し引いたもの
- 営業利益:粗利益から販売費及び一般管理費(販管費)を差し引いたもの
- 経常利益:営業利益に営業外収益・営業外費用を加えたもの
- 税引前当期純利益:経常利益に特別利益・特別損失を加えたもの
- 当期純利益:税引前当期純利益から法人税や住民税など差し引いたもの
リフォーム業者の粗利益率は会社の規模によって異なり、以下が相場です。
- 中小のリフォーム業者:15〜25%
- 大手のリフォーム業者:30%前後
大手の方がスケールメリットを活かした経営ができるため、粗利益率が高めです。
他業界と比べても十分な数値ではありますが、各リフォーム業者が希望している粗利益率は30%〜40%前後と言われています。これは、非常に高い割合です。
依頼主が支払うリフォーム工事費用が500万円だとした場合、粗利益率が30%で150万円、40%で200万円が業者の利益になり、残りの300万円〜350万円がさまざまな費用に充てられることになります。
業者は少しでも粗利益を増やそうと、あの手この手を使って儲けようと考えているため気をつけなければなりません。
無駄に割高な費用を支払わなくていいように、利益隠しのテクニック、見積もりのからくりについて把握しておくことが大事です。
1-2.気をつけたいリフォーム見積もりの「現場経費」と「諸経費」
見積書にある「現場経費」や「諸経費」には、業者の利益となる項目・金額が隠されています。
どのようなからくりになっているのか、確認していきましょう。
1-3.現場経費とは円滑に工事をするための経費
リフォーム工事や新築工事には「現場経費」と呼ばれる経費があります。
しかし、
「現場経費とは何ですか?」
と聞いて、明確に答えられる営業マンは少ないです。
なぜなら、大手のリフォーム業者の多くが現場経費を見積もりに入れているため、真似して入れているのです。
現場経費とは、元々はゼネコンの現場で生まれたものです。
マンションやビルの建設現場では、建物が完成するまでに数年かかることは珍しいことではありません。
そのため、円滑に工事を進めるために仮事務所を設置したりします。
そして、現場に係る直接的な工事以外の費用や現場監督(責任者)の給料などを計上したものが現場経費です。
1-4.リフォーム工事や新築工事では現場経費の算出は困難
マンションやビルなどの大規模建造物の現場は工事期間が長いため、諸々の費用を算出でき現場経費として計上できますが、リフォーム工事や新築工事の場合は算出が困難です。
なぜなら、工事期間が短いうえに、1人の現場監督が多くの現場を受け持つためです。
工事期間は短い場合だと1週間もかかりません。現場によっては1日〜2日で完了する場合もあります。
そして、1人の現場監督が1つの現場に集中するのではなく、新築工事であれば10現場ほど、リフォーム現場であれば10〜20現場以上受け持つことがあるため、1現場あたりの給料等を算出することは非常に難しいのです。
1-5.現場経費を使って利益を調整している
リフォーム業界では、社員6名体制の事業所であれば約3億円の売上があれば、十分に経営していけると言われています。
仮に、売上高3億円の場合、現場経費の割合を8%とすれば、年間で2,200万円程度も収入を確保することが可能です。
現場経費は、リフォーム工事や新築工事では非常に不明瞭なものであり、業者が利益を調整するために設けている可能性があります。
1-6.リフォーム工事において諸経費の使いみちに注意
業者が提出する見積書を見ると「諸経費」が記載されています。
多くの人が諸経費について「工事における細かい雑費など」と考えているのではないでしょうか。
他の業界であれば、そのような認識で間違いありませんが、リフォーム業界では異なります。
そもそも、壁や天井、床、設備機器などのリフォーム工事にかかる費用は、すべて該当工事の見積もりに記載されています。
また、直接工事外に係る費用については、現場経費として計上済みです。
では、諸経費にはどのような費用が含まれているのでしょうか。
実は、諸経費は、リフォーム業者の広告宣伝費や事務所の運営費、営業マンや事務員の給料、社長や役員の報酬などに充てるお金になっています。
工事の費用ではなく、業者を運営するための費用に充てるため、「諸経費=リフォーム業者の利益の一部」と解釈すべきです。
もちろん、すべての業者が諸経費を業者の利益に充てているわけではありませんが、「とにかく儲けを増やす」と考えている一部の悪質な業者がこのような使い方をしています。
「どうせ素人にはバレないだろう」と考え、平然とおこなっているのです。
1-7.材料費を隠して諸経費や現場経費から目を逸らさせる
リフォーム業界では、リフォーム工事の見積書に材料費の本当の価格を記載することは、ほとんどありません。
なぜなら、本当の価格を記載すると、依頼主が独自に量販店やディスカウント店で材料を揃えてしまう可能性があるためです。
そうなってしまうと、業者は取り付け工事のみを依頼されてしまい、儲けが多分に減ってしまいます。
もし、リフォーム工事の見積書に材料費を記載してしまうと、合計額が高額になります。
そして、諸経費や現場経費が目立ってしまうことになり、依頼主から値引き交渉を受ける可能性があるため、材料費を載せず「儲かっていません」というアピールをしているのです。
たとえば、見積書に「材料費1万円」と記載されていて、諸経費や現場経費で5千円計上していたら、材料費に比べて諸経費や現場経費の割合が大きいことに気づきます。
そうすると、諸経費や現場経費の内訳について質問を受けたり、値引き交渉をされる可能性が高くなります。
そのため、具体的な材料費は記載せず、工事費などに含ませ、諸経費や現場経費に違和感を覚えさせないようにするのです。
材料費を隠し、諸経費や現場経費から目を逸らさせることで、余計に利益を得ています。
1-8.職人手間賃を不透明にして通常よりも上乗せしている
リフォームの見積書で不透明なのは材料費だけではありません。
職人手間賃についても、見積書に具体的に記載している業者はあまり多くありません。
たとえば、
「職人1人あたりの1日の人件費が●●円、▲人が■日作業をするので職人手間賃は◯◯円」
など、見積書に記載や説明があれば、依頼主も明確に理解できます。
しかし、このような記載や説明もないことが多いため、依頼主は細かい人件費の内容を知る術はありません。
つまり、人件費にいくらかかっているかもわからないまま、工事を承諾して進めていくのです。
業者側からすれば、できる限り不透明にして、人件費でも儲けを得たいと考えています。
実際は見習い職人が工事をする場合も、熟練職人の人件費で計算をして見積書に反映させるのです。
人件費の詳細まですべて記載・説明してくれる業者もありますが、一部の業者では、このように人件費を上乗せして、差額を利益にしています。
1-9.職人日当の相場は?
リフォーム見積書には、材工の中に材料費と職人手間賃が含まれているため、「職人手間賃〜円」という記載はありません。
そのため、依頼主はどれくらい手間賃を支払っているのかわからないのですが、支払ったお金のすべてが下職の職人に入ることはないです。
通常、職人が実際に受け取るお金の流れは、
「依頼主の支払い→リフォーム業者→下請け業者→下請け職人」
となっています。
そのため、依頼主の見積書に隠れている手間賃は、下職の職人の賃金だけでなく、業者や下請けの利益にもなっているのです。
リフォーム業者が下請け業者に工事を依頼する際の人件費は、
「人件費をいくらにするか?1人1日いくら?」
という決め方ではなく、
「材工をいくらにするか?」
で決まります。
したがって、工事の依頼を受けた下請け業者は、決まった材工の中で職人の手間賃や材料費を決めなくてはなりません。
決して材工の金額は大きくないため、
「材料費を◯◯円で抑えて、職人は△人で仕上げないと儲けが出ない」
と、工事重視というよりも自分たちの利益重視で材料や人数を決めてしまうこともあります。
ちなみに材工価格の単価は下請け業者から提出される見積書や「積算資料ポケット版リフォーム・増改築編」を参考にしながら決まります。
しかし、業者が依頼主に提出する見積書の単価通りに下請け業者に発注している、元請け業者はあまり多くはありません。
1-10.オリジナル商品を勧めるのは儲かるから
リフォーム業者やハウスメーカーの中には、オリジナル商品を販売しているところもあります。
システムキッチンや洗面台、建材・資材など、さまざまな商品がオリジナル化されて販売戦略に使われています。
答えは簡単で「儲かるから」です。
一般の商品とオリジナル商品の流通経路は、以下のように大きく異なります。
一般の商品
「製造メーカー」→「商社」→「問屋」→「販売店」→「工事店」→「依頼主」
オリジナル商品
「製造メーカー」→「リフォーム業者」→「依頼主」
オリジナル商品は、流通工程の中に多くの業者が入らないため、より安く仕入れができ、利益率を高めることが可能です。
一概にすべての業者とは言えませんが、リフォーム業者がオリジナル商品を強く勧めてくる場合は、依頼主のためというよりも自分たちの利益を増やすことを目的としている可能性があります。
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2.リフォーム現場監督の仕事内容と現場経費をチェック
現場監督は、現場で使用される材料や設備機器、工期日数などが、依頼主と約束した通りに進んでいるかをチェックします。
また、チェックと合わせて職人へ指示することが主な仕事です。
現場監督の良し悪しで品質や出来栄えも変わる可能性があるため、現場において重要な役割となっています。
そして、現場監督の賃金には、現場経費の一部が充てられます。
ただし、現場監督はいくつもの現場を受け持っているため、1つの現場に集中して張り付くのは困難です。
そのため、見積書の現場経費を見て、現場監督が何日現場で管理してくるのか確認するようにしましょう。
管理日数がとても少ないのに、現場経費が非常に高額になっている可能性もあります。
2-1.手間請け職人が多い現場は仕事がスムーズ
リフォーム工事の現場で施工しているのは、元請け業者の職人ではなく、多くが下請け業者の職人です。
職人の手間賃は職種によって異なり、材工価格として反映されています。
職人の賃金には、常用賃金と手間請け賃金の2種類あり、大工やサイディング、内装などの職種の人は手間請け賃金で働いているケースが多いです。
手間請け賃金の場合は、3日間の仕事を2日で完了させれば1日分の賃金と時間が得するため、仕事がスムーズに進むと言われています。
今回は、リフォーム業者の粗利益や利益を隠すテクニックなどについて紹介いたしました。
あらためて大事なポイントをまとめると、以下4点があります。
大事なポイント
- リフォーム業者の中には粗利益率30%〜40%を目指している業者がある
- 見積書の「現場経費」や「諸経費」には業者の余分な利益が隠されている
- 利益を増やすためにオリジナル商品を勧めてくる業者もある
- 現場経費や諸経費の中身について質問することが大事
この記事を参考にして、適切な価格でリフォームできるようにしましょう。
私の体験談
お客様の中には、本来ならば三日で終わる工程を、あえて
「ここをよく見て欲しいから、五日間かけてください」
と言われるお客様もいるのです。
工程の期間を延ばすことは、そのまま人件費の高騰につながりますが、そのことを承知の上でハウスメーカーや工務店の利益が十分に取れるようにという配慮をしてくださるのです。
それはもちろん大変ありがたい話なのですが、我々営業としても、適切な工程を適切な時間でこなすことこそ使命だと思っております。
行わなければいけない工程の区切りが明らかになっておらず、ずっとダラダラと工事が続くのは避けたいですが、きちんと携わる部分、そして作業内容を区切ってくだされば、短期間でも十分な利益を確保でき、また新しい現場に向けての営業や準備を行うことができます。
ハウスメーカーや工務店に依頼をする時は、我々に必要以上の配慮をするよりも、きちんと自分たちが決めたコストの中で、適切なリフォーム工事を行うことこそが大事だとまず考えてください。