目次
多様な使い方をする洗面室
洗面室は浴室とつながっているため、入浴時の脱衣室と兼用している場合が一般的です。
また、洗面室に洗濯機置き場を設けて、ユーティリティの役割を兼ねた空間として使われることが多いようです。建築用語辞典によると、
ユーティリティとは
「住宅における家事作業の中心になる部屋。または住宅において、家事作業のための設備が集中的に設けられている部屋」と説明されています。
まず洗面台について考えてみましょう。
鏡が大きい洗面室は、この上なく気持ちのいい空間です。
鏡面の裏まで収納スペースになっている洗面化粧台は人気があります。洗面化粧台にハンドシャワーがついていて、 大型洗面器(流し)がついているものも、女性には好評のようです。
若い世代では、朝、髪を洗う人が増えました。 高齢者には、髪を染めるために大きな洗面器が役に立ちます。
ポイント
大型洗面器の洗面化粧台は、若い人ばかりではなく年配の方にも幅広く人気があるのです。
洗面室はできる限りスペースを広くとりたいものです。
洗面室を、メイクもできて、美しく清潔感にあふれ、豊かで楽しい雰囲気の空間にしたいですね。メイクの途中ではお湯を使うので、洗面室に給湯設備があるととても便利です。
また、洗面カウンターの前に気軽に腰掛けられる椅子があると、さらに使い勝手が良くなります。
照明にもとてもこだわりがあり、夜のパーティーなどに出席する時のメイクと、普段日中に外出する時のメイクとふたつの場合を考えて、照明も2種類にして鏡面につけたいということでした。
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洗濯機や収納を工夫してより便利な洗面空間に
また、洗面室と脱衣所が兼用の場合は、洗面室に収納スペースを設けて、家族の下着を脱衣所の収納スペースに収納するようにすると、家族全員が便利に使えます。
主婦の家事作業も楽になるでしょう。この場合は、着た後のこれから洗濯する下着を入れる物が、洗面室に必要となります。
洗濯機も洗面室に置いてあると便利です。
洗濯機や乾燥機の家電は、浴室などの水が直接かかる場所や、湿度が高い場所に置かないようにしましょう。
洗面脱衣室は限られたスペースのため、洗濯機の設置場所に無理があると、水漏れのトラブルを起こしかねません。
また、洗濯機だけでなく乾燥機も設置する場合は、周囲の温度や湿度が高くなります。そのため、ユーティリティと兼用の洗面室には、換気装置の設置が絶対条件となります。
洗濯機が丸見えになるのが気になる場合は、ルーバーの扉をつけることで洗濯機を隠すことができます。洗濯機を使う時だけ扉を開けて、洗濯が終わったら閉めればいいのです。
洗濯室には、洗剤などの洗濯に使う日用品がいろいろと必要になります。それらを収納しておく戸棚もあるといいでしょう。
洗面室に適した素材や明るさとは
洗面室の床にはクッションフロアが最もよく使われます。
明るいトーンで色柄も豊富なためです。クッションフロアは耐水性と弾力性を兼ね備えているので、洗面室に人気があります。
また、コルクや木質系のフローリングなどにも耐水加工したものがあり、洗面室に適しています。
洗面室の照明は、手元や顔を明るくするためのものと、部屋全体を明るくするシーリングライトをそれぞれつけるといいでしょう。
脱衣所は服を脱ぐ所のため、内側から簡単な鍵がかけられるようにすると、さらに生活の中で便利に使うことができます。
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浴室は心身ともに安らぐ場所に
浴室はキッチンと同じくリフォームの希望がとても多い場所です。
浴室は毎日、長期間使う場所であるため、設備のどこかが故障したりして補修が必要となるケースも多いでしょう。
最近では、バブルバスやジェット噴流など、身体に心地良い刺激を与える装置のついた浴槽や、24時間いつ入浴しても保温されている温泉のような装置も登場しました。
これは、あらかじめ好みの温度に設定しておくと、24時間同じ温度のお湯が浴槽内のポンプで循環される仕組みになっています。
浴槽のお湯の中に浮遊する物をフィルターで取り除き、殺菌もしてくれるため、浴槽の水を入れ替える必要がありません。
ただし、蒸発したお湯や使ったお湯の分だけ、新たに水を補給する必要があります。
ポイント
入浴の目的は、身体を清潔にするだけでなく、1日の疲れをほぐしてリラックスする役割があります。
そのため、浴室のスペースはある程度の広さをとり、ゆったりとバスタイムを楽しめるよう考慮したいですね。最近ではホームサウナを設置する家も増えてきました。
それぞれの目的をかなえる浴室リフォーム
ある高齢者は、入浴時に浴室で体操をするため、洗い場を広く取りました。
また、とても多忙な流通業に勤めるサラリーマンのお家では、父親はいつも日付を越えて帰宅します。小学生の子どもと顔を合わせる時間が少ないのが悩みでした。
そのため、せめて休みの日には子どもと一緒に入浴を楽しみたいと、浴槽は親子で一緒に入れるように大きなものにしたいという希望を持っていたのです。
リフォームによって増築をしたことで、広くゆったりした浴室に、大きな浴槽を設置することができました。
失われた親子の会話も取り戻せたと、親子そろってたいへん喜ばれました。浴室のリフォームは、それぞれの入浴の目的を考えてプランを立てることが大切なのです。
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浴室リフォームで気をつけたいこと
ポイント
- 浴室の洗い場は、水はけがよくなるよう、排水溝に向けてなだらかな傾斜をつける必要があります。
- 浴室の床面はタイルのためすべりやすく、注意する必要もあります。
- 床のタイルには小さなタイルを使うことをおすすめします。大きなタイルほど滑りやすいからです。
- また、浴室にすのこを敷く時には、すのこの厚みを考慮して床を低くすると、ぴったりとはめ込むことができてすべりにくく安定します。
- 浴槽を半埋め込みにすると、洗い場から浴槽の高低差が少なくなり、出入りが楽になります。
浴室では給湯の方法も考えなければなりません。
給湯には、給湯器で沸かして浴槽に溜める方法と、釜で沸かす方法の2通りがあります。給湯器にも給湯専用と追い炊き機能付きの2つのタイプがあります。
お湯を使う場所が2か所以上になる場合、出湯量(号数)を選び、ライフスタイルに合わせて使いましょう。
ガスや石油の給湯器を使う場合に燃焼音が大きく気になる場合があると思いますが、最近では、音が静かで夜間や早朝にも使うことができるタイプのものが出ています。
電気給湯器はコストが高いと思われがちですが、深夜電力を利用するものなら、電気料金の節約につながります。
入浴する順番としては、高齢者が家族の中で最初に入浴する場合が多いようです。
そのため、冬は温まっていない冷え切った浴室に入り、さらに浴槽のお湯も一番熱い状態で入ることになります。
そこでヒートショックが起こり、入浴時に浴室で倒れる高齢者が多くなるのです。
とはいえ、何十年という生活習慣でいつも最初に入浴をしてきたお年寄りに、最後に入浴してほしいとは言いがたいでしょう。浴室の洗い場には、床暖房を設置することもできます。
高齢者と同居する際のひとつの方法として、検討してみてはいかがでしょうか。高齢者がいる場合には、浴室や浴槽まわりに手すりを付けることも不可欠と言えます。
トイレはリビングルームより快適にしよう
都会の住まいでは一般的に敷地が狭く、リビングルームなどを広くとりたい場合、必然的にトイレなどのスペースが狭くなってしまいます。
階段下のスペースにトイレを設けるといったことも見られますね。
日本の住宅では、家族の人数に関わらず、トイレは家にひとつというケースが多いようです。
家族の人数が多い場合は、2ヶ所以上のトイレを設けるのも便利です。2階建の場合、2階にもトイレがあるといいですね。
人それぞれトイレを使う時間は異なりますが、朝など同じ時間帯に家族がトイレに集中することもよくあるでしょう。
トイレはリビングルームよりも快適な空間に整えるのが、実は正しい考え方ではないでしょうか。
この、リビングルームより快適な空間の意味するところは、スペースを広く取らなければならないというわけではありません。
ただし、トイレに少なくとも畳1畳分は配分したいですね。
トイレは落ち着いてほっとできる雰囲気にしたいものです。
音楽がほどよく流れる空間にするのもおすすめです。トイレで本を読む人もいますね。
そのような場合は、書棚を作るのもひとつの方法です。本を読む時には、照明が真上からでなく手元が明るくなるよう考慮する必要があります。
トイレは近年、実にさまざまな優れた機種が登場しています。
特に、温水洗浄便座はたいへん人気があります。暖房便座は今から約30年前から使われるようになり、温水洗浄便座も20~30年前に発表されて以来、現在ではかなり普及しています。
この温水洗浄便座にすることに大反対していた、今年92歳の高齢の方がいました。
しかしリフォーム工事が終わり、トイレの使い方を親切に教えてもらって使ってみたところ、温水洗浄便座の大ファンになってしまったということです。
今ではその方は、旅先に温水洗浄便座がないという理由で、旅行も全くしなくなったそうです。その心情が何となくわかるような気がしますね。
トイレは健康をチェックする場所
トイレのリフォームで最も多いのは、やはり便器の取替えです。和式便器から洋式便器に変えるといったリフォームもあります。
トイレの便器は、いろいろなメーカーから多種多様な型や色をした便器が販売されているため、好みに合わせて選ぶことができます。
最近では和モダンな感覚として、黒や濃紺、濃茶などの便器を選ぶ若い方も増えましたが、トイレは毎日排泄する便のチェックをして、健康を確かめる場でもあります。
そのため、便器は便がよく見える明るい色が適しているのです。
また、トイレのリフォームには、水まわり共通の工事として、排水の問題があります。
便器には排便管が直結しています。排便管は、パイプが太くて床から上がっているものや、壁から出ているもの、横のパイプがつながっているものがあります。
マンションでは排便管の移設ができないため、便器を排便管に合わせる必要があります。この場合は、専門家に相談して便器を選んでもらいましょう。
暖房便座であっても洗浄用の温かいお湯であっても、それぞれの仕組みはすべて電気によって動いています。
そのため、トイレ内にはアース付きの専用のコンセントが必要となります。
トイレには換気装置が不可欠ですし、窓もあったほうがいいでしょう。マンションなどで窓がない場合には、強制換気が義務付けられています。
また、トイレには扉付きの収納スペースを作り、トイレットペーパーや洗剤などのストックを入れておくようにするとのも便利ですね。
高齢者に適したトイレとは
高齢者のトイレに対する対策としては、便座から立ち上がる時に手すりとしてつかむハンドルや、パイプを取り付ける必要があります。高齢者が家の中で倒れる場所で最も多いのがトイレです。
そのため、トイレで人が倒れた時に、トイレのドアが内開きだと開けることができなくなる場合があります。
トイレのドアは外開きにしておきましょう。またトイレのドアに小さな曇りガラスの窓をつけておくと、中に人が入っているかどうか外から確認できるため便利です。
冬に、リビングルームやダイニングルームや高齢者の居室などは暖房が入って暖かいにも関わらず、トイレは暖房がなく冷え切っている場合が多いですね。
この温度差は、高齢者がトイレで倒れる大きな原因のひとつです。
トイレの暖房便座は座るだけで柔らかい暖かさを感じることができますが、電気のパネルヒーターを置くなどして、トイレにもほんのり暖かい程度の暖房を配慮したいところです。
トイレの内装は、壁面にはビニール系壁装材、床には耐水性と弾力性を兼ね備えたクッションフロアが多く使われています。
タイルは水で流して洗えるため、トイレに使われることもありますが、ひんやりとして冷たい感触のため高齢者にはあまり適していません。