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リフォーム費用や相場

設計料や追加工事に隠された、見積もりが割高になる理由

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リフォーム、見積もり、割高、費用

 

リフォーム工事費用は新築工事よりも割高なのは、業界では常識です。

見積もりには、表に出ていないさまざまな費用が含まれており、素人では気づくことや内容を把握することはできません。

また、着工した後に追加工事や変更工事が発生して、当初の見積もりよりも費用が高くなることも珍しくありません。

ここでは、見積もりの設計料や追加工事に隠された割高になる理由について紹介しています。

この記事をご覧いただくことで、リフォーム費用が割高になることを防げる可能性がありますので、ぜひ参考にご覧ください。

 

1.インテリアコーディネーターの費用は無料ではなく隠されている

 

リフォーム工事費用が割高になる理由の1つに、インテリアコーディネーターの費用があります。

インテリアコーディネーターとは、床や壁、天井、照明、家具など、部屋の内装をコーディネートする人のことです。

コーディネートのプロであり、インテリアコーディネーターに依頼をすれば、素人では真似できない素敵な空間をつくってくれます。

ただし、インテリアコーディネーターは、ボランティアではないため、依頼をするにはそれなりの費用がかかります

そして、この費用は設計料と同じように、業者の見積金額のどこかに隠されているのです。

業者は

「インテリアコーディネーターが素敵な部屋にしますので」

など、あたかも業者がサービスでコーディネートするような言い方をしますが、その費用を支払っているのは依頼主ですので気をつけましょう。

 

1-1.諸経費を高くしている可能性

インテリアコーディネーターには、出来高制や時給制、月給制など、何らかのかたちで、必ず手当て(給料)が支払われているはずです。

問題は、その費用が見積もりのどこに隠れているかですが、その1つとして諸経費を高くしている可能性があります。

諸経費とは、「その他」の費用のことであり、さまざまな項目の費用が含まれています。

見積書の中の「諸経費●●円」の中にインテリアコーディネーターの人件費を含ませておけば(その分高くする)、依頼主に気づかれる心配がありません。

 

1-2.部材や設備をグレードアップして費用に充てている可能性

インテリアコーディネーターの人件費が隠されている可能性があるのは、諸経費だけではありません。

商品をグレードアップさせ、その増えた利益分をインテリアコーディネーターの費用に充てている業者もあります。

契約後におこなう打ち合わせの際に、部材や設備のグレードアップを勧められた場合は疑った方がいいでしょう。

なかには、断っているにもかかわらず、しつこく新商品や高額商品を売り込んでくる場合もありますので注意が必要です。

 

1-3.インテリアコーディネーターの費用は無料ではない

本来であれば、業者がインテリアコーディネーターの費用をしっかりと依頼主に伝え、コーディネーターを依頼するかどうか決めるものですが、業者はあたかもサービスかのように説明しますので気をつけてください。

インテリアコーディネーターの費用を負担するのは依頼主なので、

「あまり要望を言ったら申し訳ない。。」

と遠慮するのではなく、どんどん活用することが大事です。

 

1-4.設計料も無料ではない。他の費用に紛れ込んでいる

リフォームや新築住宅の営業で、

「うちは設計料が無料です」

「設計料がかからないので他社より安いです」

など、設計料が無料であることをアピールしてくる業者があります。

しかし、本当に設計料は無料なのでしょうか。

ここでは、設計料無料を謳い文句にしている業者のからくりについて見ていきましょう。

 

1-5.設計料が無料になることはありえない

そもそも、リフォームや新築工事をおこなう際は、依頼主の要望を踏まえて設計士がプラン等を作成します。

そのため、必ず設計料(設計士へ支払うお金)がかかってくるのです。

設計士がボランティアで仕事をしてくれる場合は別ですが、普通に考えれば、設計料が無料になることなどありえません

建築業界で多くの人が持っている「建築設計監理業務の報酬算定標準」にも、

「標準業務人・日数×標準日額人件費×2+技術料等経費=設計・工事監理業務報酬標準額」

と定められており、ある程度大きな設計料がかかることがわかります。

これだけの設計料が無料というのはありえるわけなく、業者の「設計料が無料」というのは、ただ単に設計料を別の費用に紛れ込ませて見えないようにしているだけなのです。

 

1-6.そもそも設計料を見積書に提示している業者がない

通常、リフォーム業者の設計料が見積書に登場することはありません

中小企業だけでなく、大手リフォーム業者も同様です。

なぜなら、見積書に「設計料●●円」と表記すると、依頼主から値引きを求められる可能性があるためです。

そのため、設計料を隠し、不透明にしたままで進めます。

 

1-7.見積書の「諸経費」の中に含まれている

多くの場合、設計料は諸経費の中に含まれています。

設計料を、さまざまな費用と一緒に諸経費に含ませることで、表から見えなくしているのです。

リフォーム業者には、諸経費の内訳も確認するようにしましょう。

業者によっては諸経費の内訳の中に設計料という項目がありますが、設計料という項目を作らず、その他の項目に設計料分を上乗せしている可能性もあります。

 

 

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2.気をつけたい。業者が追加工事を「作る」ためのアプローチ方法

 

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リフォーム工事をしていると、工事途中のタイミングでありながら、追加工事や変更工事が発生して、多額のコストがかかる場合があります。

これらの工事は、業者が儲けを増やすため意図的に勧めてくることが多いので注意が必要です。

ここでは、リフォーム業者が追加工事や変更工事を勧める理由や依頼主へのアプローチ方法について見ていきましょう。

 

2-1.本来、追加工事や変更工事はあってはならない

追加工事や変更工事があることで、リフォーム工事費用が割高になる傾向があります。

しかし、本来、追加工事や変更工事はあってはならないものです。

なぜなら、リフォーム業者に工事を依頼して何度も打ち合わせをおこない、依頼主の要望をもとに見積書を作成してくれます。

その時点で、工事の範囲や使用する建材・資材、設備などがすべて決まっているのです。

さらに、インテリアコーディネーターとも打ち合わせをして、内装デザインなどを決めている場合もあります。

これらを決めるのには相当な時間がかかりますので、それを変更するということは、よほどの理由があるはずです。

 

2-2.こちらの要求より大きな工事を勧めてくる

リフォーム業者が追加工事を作るためのアプローチ方法の1つが、こちらの要求より大きな工事を勧めてくることです。

たとえば、和室の畳の表替えを業者に依頼したとします。

この場合、畳1枚の表替えが5,000円だとしたら、6畳で30,000円の見積金額となります。

依頼主としては、畳もキレイになりますし、金額も高くないため何ら問題はありません。

しかし、業者側からすれば、見積もりのために担当者を訪問させる必要がありますし、業者が抱える営業マンや事務員、畳職人などの人件費を考えると、とても30,000円では採算の取れる仕事とは言えません

そのため、

「確認したら畳が腐っていたので、新しい畳に取り替えた方がいいでしょう」

などアドバイスをして、より工事費用の高い内容を勧めてくるのです。

業者としては、新しい畳への取り替えとなれば表替えの倍以上の費用がかかるため、採算が取れるようになります。

依頼主からすれば、

「業者の人が替えた方が良いって言っているから」

と、疑問を持たないものです。

畳は一例ですが、同じように、依頼主の要望よりも大きな工事を勧めて業者の儲けを増やそうとしてくるため気をつけなければなりません。

必要のない工事をあたりまえのように勧めてきます。

 

2-3.見栄えの良い提案とそうでない提案を比べる

リフォーム業者が追加工事を作るためのアプローチ方法に、見栄えの良い提案とそうでない提案を比べることがあります。

たとえば、依頼主はシステムキッチンと、その床や壁のリフォームを希望していたとします。

しかし、業者としては少しでも追加工事を発注して儲けを増やしたいと考えているので、台所以外のリフォームも発注してもらえるよう営業をしていくのです。

その方法が、打ち合わせの際に見せる完成イメージを以下のように2プラン用意し、華やかさに差をつけることです。

 

  • 台所だけリフォームしたもの
  • 台所やリビングもリフォームして新居のように華やかなもの

 

そのうえで

「せっかく台所をリフォームするのなら、リビングも合わせてリフォームすることでまるで新居のようになりますよ」
「リビングも数年後にはリフォームが必要なので、一緒にやっていた方がいいですよ」

など、アドバイスをしてきます。

また、打ち合わせのときだけでなく、リフォーム工事が完成間近のタイミングで、リビングもリフォームをした華やかなイメージを見せ

「引き続きリビングもやった方が工事費も抑えられますよ」

などと言って、追加工事を勧めてくるのです。

「せっかくだし、、、」と考えてしまったら、相手の思うつぼですので、冷静な判断が必要になります。

業者は「追加工事が決まればラッキー」と思っていますので、相手の話に乗らないようにしましょう。

 

2-4.事前打ち合わせが十分でなく追加工事や変更工事が発生する

追加工事や変更工事が発生する原因の1つが、事前打ち合わせが十分でないことです。

事前打ち合わせが十分になされていれば、途中で変更工事などする必要がありません。

リフォーム業者は、できるだけ早く工事着手金を得たいこともあり、打ち合わせの充実よりも工事の着手を優先しがちです。

そのため、打ち合わせに時間をかけるのではなく

「工事が始まってからでも満足できるコーディネートにできます」
「現場で実際のものを見て考えた方がイメージがしやすいですよ」

など依頼主にアドバイスをして、打ち合わせが十分でない状態で工事へ進んでいきます。

このような状態で着手するため、工事途中で依頼主から要望を聞き、追加工事や変更工事が発生します。

 

2-5.業者が利益を増やしたい場合に追加工事や変更工事が発生する

追加工事や変更工事が発生する原因は、事前打ち合わせが十分でないことだけではありません。

リフォーム業者が利益を増やしたいがために、追加工事や変更工事が発生することもあります。

業者としては、少しでも利益を増やすことを考えているため、リフォーム費用が安く利益目標に届いていない場合は、依頼主に追加工事や変更工事を勧めて利益アップを図るのです。

「キッチンスペースだけでなく、リビングのリフォーム工事も一緒にやれば安上がりですよ」
「浴室だけでなく、トイレやキッチンなど水回りをすべて工事すれば新築みたいになりますよ」
「壁の中や床下を調べたら、想定より傷みが激しいので工事範囲を拡大しましょう」

などアドバイスをして、追加工事や変更工事を取り付けます。

工事途中で業者が追加工事や変更工事、設備のグレードアップなどを勧めてきたら、依頼主のためというよりも、業者の利益アップを目的としている可能性があります。

 

2-6.イメージと違う製品や間違った製品が届いても「返品できない」と言ってくる

 

リフォーム、業者、悪意、返品不可

 

依頼主は、工事が始まる前に、設備機器や建材・資材の色やメーカーなどを必ずチェックします。

なぜなら、リフォーム後が自分たちのイメージと違ってはいけないためです。

工事が進むに連れ、注文していた仕上材や設備機器が現場に搬入されますが、なかには依頼主のイメージと違う場合や、色違いなどが誤って搬入されてしまうケースがあります。

この際は、依頼主がイメージ違いや色違いなどを理由に返品をお願いしても、

「すでに梱包をはがしているので返品ができない。こういった場合は依頼主に引き取ってもらっています」

など、言われることがあります。

さらに、新しく仕入れる商品の費用については、依頼主が負担するよう要求してくる業者もあるため驚きです。

確かに、梱包をはがせば返品ができないのは一般的ではありますが、代理店などによっては返品できる場合もあります。

また、リフォーム業者は、依頼主から返品された商品を、特別価格で販売したり、次の依頼主の工事で使用しているため、特段問題はないはずです。

それなのに、業者は「返品できない」と頑なに拒みます。

実は、このように返品できないと言ってくる理由は、依頼主から格安で返品商品を入手するためです。

設備や仕上材が余分にあっても困りますので、依頼主自身が買い取ることは滅多にありません。

そのため、業者がしぶしぶ買い取る話を持ち出せば、たとえ格安料金でも依頼主は承諾するのです。

厳密には追加工事・変更工事ではありませんが、依頼主は本来買い取る必要がない物の負担を強いられ、業者は安く仕入れて別の依頼主へ高く販売することで儲けを得ます。

 

今回は、見積もりの設計料や追加工事に隠された割高になる理由について紹介いたしました。

あらためて大事な点をまとめると、以下の4点が挙げられます。

  • インテリアコーディネーターの費用は諸経費や商品のグレードアップで回収されている
  • 「設計料が無料」はウソ。表に出していないだけで諸経費の中に含まれている
  • 業者は儲けを増やすためにあの手この手で追加工事や変更工事を勧めてくる
  • 業者が頼んでもいない工事や設備を勧めてきたら要注意

ぜひこの記事を参考にして、リフォーム工事費用が割高になるのを防ぎましょう。

 

 

私の体験談

 

私が営業として関わった工事の中で特に印象的だったのが、数年前に

「一度リフォーム工事を依頼したが、自分たちは使いづらいので再度リフォームし直してほしい」

というご高齢の夫婦からの依頼です。

そのお宅を拝見して私が驚いたのは、階段に手すりをつけるなどの高齢者向けの基本的な工事が行っていないのにリビングに段差をつけたり、デザインだけこだわって大きな開けにくい扉をつけたりしているリフォームを行っていたことです。

重厚感のある大きな扉が決して悪いわけではありませんが、高齢者の方になるとこういった扉は使いにくくもっと、開きやすいシンプルなデザインの扉が好まれる傾向にあります。

そういった住む方にとって、本当に快適な住宅であるかを考えずに、高い料金を請求できるようなリフォームばかり盛り込んで行ったことが容易に推測できました。

良い業者というものは、希望を1から10まで伝えなくても、その人の好みや年代によって最適な提案をしてくれるものです。

業者の営業マンの提案力というものを、打ち合わせの時にしっかり見ておきましょう。

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業者選びには相見積もりが非常に効果的です。営業マンの中には「当社だけでやらせてほしい」とよく営業マンから懇願されることがあります。しかし私は、かつてのリフォームの営業マン時代でも、このようなことは一度も言ったことはありません。



むしろ「複数の業者に提案させた方が良いですよ」とアドバスしました。


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そして、見積もり書を並べて見比べるだけで、カタログには載っていない、各社の特徴や問題点に気がつきます。
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業者のメリットだけではなくデメリットも見えてくる点がポイントです。



また、相見積もりは安い会社を見つけるにも有効です。リフォームの場合、全く同じ条件で見積もりをとっても、50~100万円程度の価格差がでることは珍しくありません。



価格重視で業者を探す方にも、相見積もりは非常に有効な方法なのです。


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